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Project Blog

ブログ形式で活動をレポート中

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水上温泉街の裏路地を分け入って進んでいくと、ちょっとした空き地に土壁のままの土蔵がポツンと残っていました。


置き屋根で少し軒が深く、どこか愛らしいプロポーション。随分と傷んではいるものの、いわゆる歴史的な建物の少ないこの温泉街の中ではなんとなく貴重なものに思われ、ずっと気になっていた存在でした。


縁あって持ち主の方に話を聞くと、大正のあたまにはここに建っていたと聞いている、と。当時の水上峡はまだ温泉旅館も少なく、川沿いには田畑が多く残っていたと記録に残っています。恐らくこの土蔵は、水上温泉街が急速に発展する以前のそうした農家住宅の暮らしを支える場所だったのでしょう。


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もしかしたら、温泉街で一番古いかもしれないこの建物を、地域の小さなコミュニティの場として、スポットライトを当ててみたい。そして、これまで私たちが取り組んできた「旧ひがき寮」も含め、裏路地界隈に散策の魅力が隠れている温泉街を考えていくきっかけにもなるかもしれない。


物品を整理し、腐っていた床を取り除き、草を払い、庭木を整えていきました。土蔵の中には、ベンチ兼収納棚のような縁台をぐるりと設えました。持ち主の方のご理解もいただき、ご親戚や地元の方々のサポートもいただき、なんとか完成。先日さっそく小さな地元ビアガーデンイベントを催しました。


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自分たちで手直しした蔵のまわりに、やさしい色温度の照明を設え、多くの方にお集まりいただき、美味しい食事とお酒を楽しみました。


あるグルメなお方がふと漏らした「ヨーロッパで見たワインやチーズの貯蔵庫を思い出すなあ」の一言は、さらなるポテンシャルを感じて嬉しくなった瞬間でした。


少しシロアリにやられてしまってる部分があったり、土壁や漆喰壁はまだまだ補修が必要な様子。少し手を加えれば素敵な場所になることを共有できたからこそ、今後も皆さんと一緒に補修ワークショップなどを開きながら、この土蔵の価値を継いでいけたらなと思っています。


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2023年6月、東京大学大学院都市デザイン研究室のチームでは、「廃墟再生マルシェ」でも人気を博した「旧ひがき寮」の一角を、DIYリノベーションし、より日常的な活動拠点として整備するプロジェクトをスタートしました。


水上温泉街独特の、小さなお店と何気ない暮らしが入り混じる、裏路地の界隈。旧ひがき寮はその最奥に位置する、独特な風情を持った建物で、かつては大規模ホテルの従業員寮として生活の場となっていました。


時間を経て、味わいを深めたかつての生活空間を、利根川源流ならではのしぜんによりそったアート・ものづくり・クラフト・アップサイクルなどの舞台として、シェアアトリエのように再生していくことを目指しています。


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内装解体ワークショップの様子(2024年7月)


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内装解体ワークショップの様子(2024年7月)


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内装解体ワークショップの様子(2024年7月)


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旧ひがき寮「まるごとアトリエプロジェクト」定例ミーティングの様子(2024年6月)


現在、定期的にDIYワークショップや、活用方針を考える定例ミーティングを開催しています。一緒にDIYしてくださる方や、将来的にこの場所を活用してみたい方を随時募集しています。お気軽にお問い合わせください。

 

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みなかみ町は2023年12月、水上温泉街の中心にある廃業旅館を活用する事業者選定のため、「旧『一葉亭』・水上温泉街エリア コンセプトブック・アイディア集」を発行しました。 この冊子は、東京大学大学院都市デザイン研究室が中心となって作成し、学生たちが聞き調べてきた地域の歴史や、産官学金や町の方々との議論の中で出てきた大切にしたい考えや再生される施設に期待することなどを、これからの旧一葉亭再生や温泉街再生のビジョンとしてまとめたものです。


詳しくは下記の特設ページをご覧ください。

 

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© 2022 by

Urban Design Lab.

Department of Urban Engineering,

University of Tokyo

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